子育て

教育相談SOS-その7

「学校へ行きたい」年度代わりが最大のチャンス

(2018年2月1日号掲載)

3学期から新年度にかけて、多くの不登校児が学校復帰に挑戦します。今回は、このチャンスをものにするための方策をいくつか紹介します。

学校が気になり始める時期

進級や進学、クラス替えなどがある新年度は、子どもが不登校から脱する1年で最も大きなチャンスです。その準備段階として不登校児に訪れるのが「回復」期です。昼夜逆転の生活リズムが徐々に改善し、「親と話をしたがる」「学校の様子を気にする」など、日常生活の中に新たな試みが表れてきます。

この「回復」期の兆しの出現が、封印していた登校刺激の再開時期です。現在の学校の様子についての情報を与え、「学校の近くまで行ってみようか」といった現実的な行動を促します。

ただし、決めるのは本人に任せます。「回復」期突入の判断は難しいものです。間違った判断で登校刺激をした場合、不登校は大きく後退してしまいます。保護者、学校、医療など関わりのある者たちが総掛かりで見極める必要があります。

「回復」期でエネルギーが充分満たされた不登校児に訪れるのが、新年度をきっかけとした「再登校」期です。緊張と不安の再登校は、相当のエネルギーを消耗するようです。帰宅したら、ねぎらいの言葉をかけましょう。

しばらくは登校したり休んだりの不安定な状態が続きます。休んだ時は"休息"と捉え、ゆっくり体を休ませてあげましょう。「疲れたね、今日は家でゆっくり体を休ませましょう」が何よりの良薬です。再び立ち上がることを信じましょう。復帰後しばらくは、がんばり過ぎないように適度なブレーキを、周囲の者がかけてあげることが大事です。

相談しやすい人を見つけて

保護者が不登校児を支えるには、常にさまざまな不安や葛藤が渦巻きます。子ども自身のエネルギーの充足を待つ忍耐力も必要です。不登校を乗り切り、不登校の再燃を防ぐには次のようなことが大切となります。

一つは、前回紹介した適応指導教室のような外部機関の利用です。家にこもった一人の世界から、いきなり数十~数百人いる学校生活に飛び込むのは大きな不安と緊張を伴います。少人数の適応指導教室で集団生活に慣れることが、次なるステップアップへの原動力となります。

2つ目は、不登校の「原因探し」をしないこと。不登校になった原因は、本人に聞いても分からないことが多くあります。きっかけは確かにあるものの、それを深追いしても解決につながらないと考えた方がよいでしょう。

3つ目は学校と連携すること。そして、他者に定期的に相談することです。問題を解決するには、一緒に考えてくれる伴走者を見つけましょう。相談しやすい学校の職員、スクールカウンセラー、各市町の行政相談機関など、様々な資源があります。秘密は守られます。気軽に利用してみてはいかがでしょう。

取材協力/浜松市教育委員会 教育総合支援センター 053-457-2424(相談専用ダイヤル)